姉のお見舞い
GWの後半初日、姉のお見舞いに行ってきました。
いつものように夕方の一時間強を姉、babarinaと三人で過ごしました。
昨日今日の話はつじつまの合わない、妄想めいた事を話すこともある姉でも、昔話はよく憶えています。
ビートルズ来日の際に、彼らの髪の毛を手に入れるために応募はがきを僕も手伝って書いたこと。
裏庭でおきた猫の喧嘩を見に行こうと姉に強引に誘われたこと。
そんなに昔の話をする時、姉の瞳はすこし輝いていました。
そんな姉もユーミンが好きだったことを思い出しました。
マツコの知らない世界
そこで思い出したのが、マツコの世界。
先月かな?滅多に見ない「マツコの知らない世界」に、な、な、なんとユーミン出演!ということで、当日見忘れたその番組を翌日TVerで観ました。
二十歳の大学生がユーミン通として出演しましたが、彼はユーミンの全てのアルバムの曲名を順番に覚えてると。まあ、驚き>_<
その後、サプライズで生ユーミンが登場して、ユーミンが持つ独特の空気感、ちょっと浮世離れした世界観、独特の言葉選びの世界に、しばし酔いしびれました。
そんなことで、今回は姉も好きな僕の持つユーミンのアルバムのディスコグラフィと共に、思い出とお気に入りの一曲を振り返ります。
MISSLIM
僕が初めて聴いた、そして手に入れたユーミンのアルバムがこれ。
調べてみるとアルバムタイトルのMISSLIMは「MISS SLIM」の造語だったみたい。
それに、このアルバムのジャケットは日本のイタリア料理店の草分けにして元祖、麻布キャンティのオーナー川添梶子の自宅で撮影されたとのこと。
まあ、MISSLIMという造語を作る感性、10代にしてキャンティのオーナー宅で撮影を許される人間関係に、今更ながら驚きました。
A面
生まれた街で
瞳を閉じて
優しさに包まれたなら
海を見ていた午後
12月の雨
B面
あなただけのもの
魔法の鏡
たぶんあなたは迎えに来ない
私のフランソワーズ
旅立つ秋
擦り切れるほど聴き込んだアルバムなので、思い出の一曲をチョイスしようにも限りなく無理>_<
でも。。。そんな中でも一曲だけといわれると。。。
やっぱり「海を見ていた午後」でしょうかね。
山手のドルフィン、勿論行きました(笑)
あのとき目の前で 思いっきり泣けたら
今頃二人ここで 海を見ていたはず
ー海男見ていた午後よりー
なんだろう、このセンテンスだけで、そこに行き着くまでの物語が静かに降りてくるんです。
自分の失恋体験かな?! 待て待て、これは女心を綴った歌。。。。もしかしたら、僕の中に住む前世の女性が強く反応しているのかもしれません(笑)
余談を一つ。
「瞳を閉じて」は、瀬戸内海の島育ちの子が、学校を卒業すると島を出て行く卒業生のために、曲を書いてとお願いしてできた曲で、その島の学校の校歌になっているはずです。
僕の記憶に間違いがなければ^ ^;;
HIKO-KI GUMO
発売された順番は逆ですが、二番目に手に入れたアルバムがこれ。
僕はこのHIKO_KI GUMOとMISSLIMが、最もユーミンらしい、ユーミンのエッセンスが詰まっているアルバムだと思います。
アルバムの販売枚数などの「大人の事情」を全く気にしないで、自分分の感性を素直に純粋に表現したもののように感じるのです。ですから、この二枚には統一感を感じますし、二つのアルバムで曲をシャッフルしても、なんの違和感も感じないでしょう。
A面
ひこうき雲
曇り空
恋のスパー・パラシューター
空と海の輝き向けて
きっと言える
B面
ベルベット・イースター
紙ヒコーキ
雨の街を
返事はいらない
そのまま
ひこうき雲
このアルバムでの一曲となれば、アルバムタイトルにもなっている「ひこうき雲」
こんな詩を10代半ばでかけたということ、いや感性に素直な10代だからこそ書けたのかもしれません。
ものすごく重いテーマなのに、重くも軽くもなく、透き通るような、もう一次元高い位置からの彼女の死生観を感じます。
小さい頃は 神様がいて
不思議に夢を 叶えてくれた
優しい気持ちで 目覚めた朝は
大人になっても 奇跡は起こるよ
カーテンを開いて 静かな木漏れ陽の
優しさに 包まれたなら きっと
目にうつる 全てのことこはメッセージ
ー優しさに包まれたならよりー
僕は昔からやや本気で信じてました、ユーミンは地球外知的生命体か、人類がまだ知らない宇宙の力を彼女自身が無意識のうちに受け取る能力を持ってる人だと^ ^;;
「優しさに包まれたなら」もそうですし、特に初期のユーミンの詩には、異次元からのメッセージのような、体験はなくても深い深い記憶、そう前世の記憶?や、反応するはずのない潜在意識や深層意識が反応するような詩が多いと思います。
アインシュタインはモーツアルトについてこういってます。
「モーツァルトの音楽はまさに天から降ってきたような、いわば神の啓示が彼に乗り移ったもの」
個人的にユーミンの詩は、このアインシュタインのモーツアルト評にも通じるところがあると感じるのは、感情のバイアスがかっかった評価かな。。。?(笑)
COBALT HOUR
三枚目のアルバムがCOBALT HOUR。
A面
COBALT HOUR
卒業写真
花紀行
何も聞かないで
ルージュの伝言
B面
航海日誌
CHINESE SOUP
少しだけ片想い
雨のステーション
アフリカに行きたい
三枚目のアルバムで、いよいよプロということを意識したように感じます。
それまでの二枚のように、純粋な彼女の感性を書き綴るだけでなく、サブ的な?前から興味があった?少し俗っぽい?ものも、彼女の感性のフィルターを通して作品にしたものが目につくようになったように感じました。
その代表格が、大ヒットした「ルージュの伝言」かな。。。
このアルバムでの思い出の一曲となれば「卒業写真」
ただ。。。ユーミンの曲の中で、この曲は天才 松任谷正隆氏のアレンジングに疑問あり。
ことこの曲に関して言えばハイファイセットが歌った「卒業写真」のアレンジの方が、詩のイメージにずっと近いですね。
ただ。。。すっごく衝撃だったのは。
「ルージュの伝言」という彼女のエッセイに書かれていたことなのか、何かのTV番組で知ったことなのかは忘れましたが、わかったことがあったのです。
この歌の詩の主人公「卒業写真のあの人」とは、憧れの彼。。。ではなかった!!!???と言う事実。
な、な、なんと、それは。。。
先生、どうも担任の先生だったらしく、
し
か
も
女性!!!(僕の記憶に間違いがなければ)
彼女は立教女学院高等学校卒業なので、当時の優しかった担任を思って綴った詩だったのですね。
勝手に憧れの彼と思い込んでいた僕としては、結構なショックでした>_<
先生に憧れという感情は抱いた経験がない自分にとって、それは歌のイメージを覆しかねない「事件」だったのですが、音楽も絵画も、解釈は見る者聞く者に委ねられますからね。
僕の中での「卒業写真のあの人」とは、ずっと憧れの彼(彼女)^ ^
ユーミン・ブランド
八王子の荒井呉服店の二女として生を受けた彼女は、そもそも「お嬢様」
多分、生きていくためのハングリー精神とかとは無縁の世界で生きてきたでしょうし、その環境が彼女の感性、世界観を創り出したともいえるでしょう。
ですから生活のために音楽を作る必要がなかったと思います。
それに。。。この頃は松任谷正隆氏との距離が、だいぶ近くなっていたんじゃないかな?(笑)
そんな時にリリースされたのが「ユーミン・ブランド」というベストアルバム。
ジャケットは当時としては(今もかな?)珍しい、付属の赤と青のメガネをかけて、アルバムのジャケットを見ると立体的に見える、という3Dモノで登場でした。
A面
あの日に帰りたい
少しだけ片想い
優しさに包まれたなら
魔法の鏡
ルージュの伝言
B面
12月の雨
瞳を閉じて
きっと言える
ベルベット・イースター
翳りゆく部屋
さすがはベストアルバム、この中から一曲を選ぶのも至難の技です。
が、やはりこれかな。。。profileにも書いたユーミンを教えてくれた一曲「限りゆく部屋」。
夕暮れ時の音楽室で、同級生の女の子が弾き語りをしていたシーンは、今でも鮮明に脳裏に焼きついています。
「あの日に帰りたい」も名曲中の名曲です。
でも。。。
僕にとっての、もう一つ忘れられない一曲。。。それは「潮風にちぎれて」
実はこのアルバムを購入して知った曲なのですが、この曲を聴くたびに学生時代に車を走らせて行った、人影のない名もない海辺を思い出すのです。
今ふりむいたなら 心くじけるから
吹きすさぶ潮風に 私はまぶた閉じていた
あなたと来なくたって
わたしはもとから この海が好き
ー潮風にちぎれてよりー
またまた余談、いや私見(笑)
天才 松任谷正隆氏も人の子。「卒業写真」と同じように、詩の内容にジャストフィットなアレンジかと疑問符がつく楽曲がもう一つだけあります。
それがMISSLIMの中での「優しさに包まれたなら」
この、まるで宇宙からの善意のメッセージのような詩に、ジャストミーーーートなアレンジかというと、少しだけ違和感を感じていた僕。
多分、同様のことを正隆氏自身も感じていたんじゃないのかな?
ユーミン・ブランドに収録したそれは、案の定アレンジを変えてきました。これがが実にしっくりくるのです。
機会があったら、アレンジで曲想がこうまで違うという体験をしてみてください。
14番目の月
すっごく悩むと思いますが。。。もし仮にユーミンのアルバムの中でどれか一つを選べといわれたら、僕は「14番目の月」を選択するかもしれません。
このアルバムの帯には「郊外の風と光を届けます」とあったはず。
あたかもプレゼントのラッピングのようなジャケットと、そのコピーにはとても強く影響を受けました。
ジャケットは赤の有彩色なのに、そのコピーも含めて透明感の気配を感じました。
A面
さざ波
14番目の月
さみしさのゆくえ
朝陽の中で微笑んで
中央フリーウェイ
B面
何もなかったように
天気雨
避暑地の出来事
goodluck and goodbye
晩夏(ひとりの季節)
これは明らかに松任谷正隆氏との結婚が決まった時期に書き下ろされたアルバムです。
このアルバムを聴いて感じるのは、バラ色の結婚生活への期待と、所詮結婚は真夏の夜の夢というような一部醒めた目、そして恋人時代の楽しかった日々、もう一人の時間とは疎遠になるとことへの哀愁。。。
とても様々な感情を、彼女の感性のフィルターや生活体験のフィルターを通して、ストレートに表現したアルバムだと思います。
自称ロマンチスト(笑)的には、詩も曲もアレンジンも全てが、あたかも夕暮れ時に照明がつき始める首都高から中央高速道を、音を使った映像で描ききった「中央フリーウエイ」が、自分の感性と同調するのですが。。。
このアルバムでの一曲となれば、あえて「14番目の月」^ ^
結婚への期待と、どこか醒めた思いが交錯する女心を描ききった、この曲に一票です。
あなたの気持ちが 読みきれないもどかしさ
だからときめくの
愛の告白をしたら 最後そのとたん
終わりが見える
um。。。IWANU GA HANA
その先は 言わないで
次の夜から 欠ける満月より
14番目の 月が一番好き
ー14番目の月よりー
ALBUM 荒井由美&松任谷由美
もしかしたらユーミンは結婚後、専業主婦になりたかったんじゃないかな。。。
荒井由美から松任谷由美になってから、しばらく鳴りを潜めていた彼女。その彼女が松任谷由美としてリリースした最初のアルバムが、このベストアルバムでした。
A面
遠い旅路
中央フリーウエイ
goodluck and goodbye
曇り空
ナビゲーター
B面
卒業写真
海を見ていた午後
潮風にちぎれて
生まれた町で
消灯飛行
ウィキウペディアで調べてみると、本人全く乗り気のないレコード会社の「大人の事情」でリリースされたアルバムのようです。確かにジャケットからも覇気も想いも感じません(笑)
そんな中で選んだのは、MISSLIMに収録されていた「生まれた街で」
やはり初期二作のアルバムには、僕の感性を揺さぶる曲が多いです。
紅雀
松任谷由美になって初のオリジナルアルバムにして、ある意味問題作(笑)
純粋な少女のメルヘンな感性を、彼女のフィルターを通してリメイクされた独特の世界観を柱に、ほどよいお嬢様感覚の体験をラッピングしながら展開し、そこに少女から女への心と想いの変化が感じ取れる、「すごく共鳴する女心と、もしかしたら手に入れることができる憧れ」
この女の子の王道的な道の先頭を駆けてきたユーミンからすると、一見宗旨替え?と思えるような変化を感じたアルバム。
それは奇抜な服飾が取り柄?の彼女でも、その奇抜さには時代背景を表すような表層的なものが多いなか、何か思想的なものを感じる、この衣装にも表れているように思います。
A面
9月には帰らない
ハルジョン・ヒメジョン
私なしでも
地中海の感傷
紅雀
B面
罪と罰
出さない手紙
白い朝まで
LAUNDRY-GATEの想い出
残されたもの
ここでは迷わずこれ「LAUNDRY-GATEの想い出」
この横田基地、つまりは福生を舞台にした物語の渇いた感じが妙にノスタルジックで大好きです。
若い頃訳あって福生に何度か通った経験のある僕にとって、やはり福生には独特の空気が流れていたことを思い出します。
それとこの曲は、間奏のピアノがいい。
多分、松任谷正隆氏が弾いていると思いますが、横田基地周辺から見える明るめの渇いた広い空の感じが、このピアノのアドリブから浮かんでくるのです。
流線型80'
前作の汚名?!(笑)を返上すべく、創り上げられたのが「流線型80'」
曲とアレンジと雰囲気に統一感のある名作の一つです。
この頃のユーミンは、それまでの思想や経験が全てミキシングされて、何を表現しても「ユーミンらしい」感じが出来ていたように思います。
多分、この前後じゃないかな?憧れのグレタ・ガルボをもじって呉田軽穂のペンネームで、アーチストに曲を提供しだしたのは。
A面
ロッジで待つクリスマス
埠頭を渡る風
真冬のサーファー
静かなまぼろし
魔法の薬
B面
キャサリン
Corvett 1954
入江の午後三時
観覧車
12階の恋人
う〜〜っ、このアルバムも名曲ばかりで悩みます。
スキーヤーだった僕に「ロッジで待つクリスマス」も外せませんし、名曲「埠頭を渡る風」
少し大人な詩でかつ、ノンビブラートの歌い方のユーミンが、唯一感情移入して歌ったと思える小節がある「静かなまぼろし」
聞くだけで映像が広がる、少しラテンモードの「入江の午後三時」
でも。。。やはり、これでしょうか「真冬のサーファー」
とてもいいい曲です。
特筆すべきは山下達朗の一人アカペラ。今聴いても痺れますし、どこか「Xmas Eve」に通じるものがありますね。
OLIVE
ジャケットは古いVOGUEでも意識しているような感じのアルバムは、少しコマースベースも意識して創られるようになった走りのような気がします(笑)
前作での名曲「真冬のサーファー」の二匹目のドジョウが、「稲妻の少女」って感じでしょうか。
創作活動にはこの手のマーケティングも必要で、何もそれを否定している訳ではありませんので。
デザイナーだってクライアントの要望に沿わないと、単なる「売れない芸術屋」になっちゃいますから。
A面
未来は霧の中に
青いエアメール
ツバメのように
最後の春休み
甘い予感
B面
帰愁
冷たい雨
風の中の栗毛
稲妻の少女
りんごの匂いと風の国
このアルバムでの一曲は、少しだけに物語の展開に無理?がありますが、やはり「冷たい雨」
これもハイファイセットはじめ、多くのアーティストがカバーしている名曲です。
悲しいほどお天気
このアルバムタイトルから、ユーミンイズムの、一捻り必要な日本語が多く出てくるようになります。
A面
ジャコビに流星の日
影になって
緑の町に舞い降りて
DESTINY
丘の上の光
B面
悲しいほどお天気
気ままな朝帰り
水平線にグレナディン
78
さまよいの果て波は寄せる
ここはTVドラマにも使われた「DESTINY」が有名です。
でも。。。僕の一曲は、一見もっともユーミンらしくない「78」です。
この曲はタロットカードをテーマにしてますが、「優しさに包まれたなら」で送られた天からの優しいメッセージのメッセンジャーとしてのユーミンから、実は天使と悪魔、正義と邪悪、運と不運を司る万能の神の化身。。。
そんなミステリアスな部分に、表現こそ違えど、やっぱりユーミンは人間の形をした異星人?地球外生命体?と思っちゃいます。
ふるさと忘れない 渡り鳥の群れは
どこかに磁石を持ってる
見えない法則を 人は神秘と呼び
操れるものを怪しむ
太古の昔に亡くした全ての力を
ここにと取り戻す
生命を賭けるほど何かを望むなら
カーテンをあけてお入り
ー78よりー
バックコーラスの上田正樹がスパイスを効かせてます。この雰囲気の曲は山下達郎ではなく彼でしょう。
時のないホテル
HIKO_KI GUMO、MISSLIM、14番目の月、流線型80'と、アルバム全体の統一感、メッセージ性に優れた秀逸なアルバムに肩を並べるアルバムが「時のないホテル」だと思います。
全体に流れる少しセピアトーンな雰囲気、そして年代は特定できないながらも、どこかノスタルジーで、東欧を連想させるこのアルバムは、初めてCDで購入した一枚だったと思います。
30cm四方の大きなジャケットから、その4分の1にも満たない大きさになったCDジャケットに物足りなさを感じたことをよく覚えています。
A面
セシルの週末
時のないホテル
Miss Lonely
雨に消えたジョガー
ためらい
B面
よそ行き顏で
5cmの向こう側
コンパートメント
水の影
マイベストは「雨に消えたジョガー」
シチュエーションも登場人物も物語も全てが違いますが、感覚として「ひこうき雲」に通じるものを感じました。
歌詞で覚えた、ミエロジエーナスロイケミア。
それが骨髄性白血病だと知ったのは、ずっと後のことでした。
できるなら肩を寄せ走りたい
雨に消えて
彼だけ知らない なぜみんなが気づかうか
もうすぐ一人で ボートに乗るの
去っていくオレンジのトランクス
やっぱり違う人なのね
過ぎた日のまぼろしを見ていたの
できるなら肩を寄せ走りたい
雨に消えて
ー雨に消えたジョガーよりー
学生時代の友人が三十代で同じ病に侵されました。
しかし奇跡的に一命を取り留め、副作用で髪の毛が全て抜け落ちた顔での笑顔が忘れられません。
その彼も、数年前に違う病との戦いに敗れ、戻ることのない長い旅に出ました。
今でも毎朝、読経の際に彼の御霊の安らかならんことを祈っています。
Surf & Snow
八王子に生まれ育ったこと、そして資産家の呉服屋の娘だったことがユーミンの世界観を作ることに大きく影響していると思います。
当時の洒落者や芸能人が行き交うキャンティのようなホットスポットにも、いとも簡単に出入りできる経済環境があり、にもかかわらず都心に生活の拠点を持っていなかったことが、それらを非日常として捉えることが出来たように思えるのです。
「14番目の月」の帯のタイトルの「郊外の風と光を届けます」というコピーは、八王子での日常の延長線上にあったと思います。
憧れではない日常的な非日常、プチリゾート感覚をユーミンは無意識のうちに持っていたような気がします。
このアルバム、Surf & Snowはユーミンの持つリゾート感覚に特化したアルバムでしょう。
A面
彼から手を引いて
焼けたアイドル
人魚になりたい
まぶしい草野球
ワゴンに乗って出かけよう
B面
恋人がサンタクロース
シーズン・オフの心には
サーフ天国、スキー天国
恋人と来ないで
雪だより
このアルバムでメジャーといえば「恋人がサンタクロース」ということになるのかな?。。。
でも僕が選ぶのは「まぶしい草野球」
この曲は確か不二家エクレアに使用されたはず。そもそも僕がミルキー、Lookと不二家製品が好きというのもありますが(笑)、学生時代の草野球を思い出すのです。
ここにも書いた草野球のお弁当で、親友とその彼女たちのが織り成す人生ドラマ。
もう野球は見るだけになってしまいましたが、草野球は青春の1ページですね。
昨晩お会いしましょう
マツコの知らない世界で、ユーミンは自分の夢はタイムトラベラーといってましたが、ルーツはこのアルバムでしょうか(笑)
A面
タワー・サイド・メモリー
街角のペシミスト
ビュッフェにて
夕闇をひとり
守ってあげたい
B面
カンナ8号線
手のひらの東京タワー
グレイス・スリックの肖像
グループ
A HAPPY NEW YEAR
「カンナ8号線」大好きな曲の一つです。
ウィクペディアによるカンナ8号線とはカンナの花と環状8号線にかけた造語のようですが、僕の中では246。
区間でいうなら渋谷から青葉台あたりかな。季節は梅雨明けの7月、天気は勿論晴天。。。
チェックのシャツが風にふくらむ 後ろ姿を
波をバックに焼き付けたかった まぶたの奥に
それははかない日光写真 せつないかげろう
胸のアルバム閉じる日が来るの こわかったずっと
雲の影があなたを横切り。。。
想い出にひかれて ああここまで来たけれど
あの頃の二人は もうどこにもいない
ーカンナ8号線よりー
生涯消えることのない、遠い想い出。そして鮮明な思い出です。
MP3登場時期かな。。。
多分pearl pierce以降ぐらいから、音源もファイルで管理するようになってきたと思います。
現に、このアルバムに入ってる幾つかの曲や、アルバム自体が僕のiTunesに入っていますから。
ということで、「昨晩お会いしましょう」以降はアルバムを買ってないということですね。
日本の恋と、ユーミンと。
「昨晩お会いしましょう」の発売が1981年の11月。
そして「日本の恋と、ユーミンと。」の発売が2012年の11月。なんとこの間31年!!
31年ぶりにユーミンのアルバムを購入しました^ ^;;
タイトルが、すごくユーミンぽいですね。
収録曲が多すぎますので、こちらを参照で^ ^;;
ユーミンを軸に考える、お気に入りのミュージシャン
ユーミンの経験、感性が凝縮され渾然一体となったyuming ismのミックスジュースがあったとしましょう、いつ誰がどこで飲んでも、はっきりとユーミンだとわかるジュースです。
このユーミン感性のミックスジュースを軸に、僕の好きなミュージシャンは、それにどんなレシピ?加工?が施されたものなのかを、独断と偏見で切ってみます(笑)
メルヘン濃度1.5倍にしたら尾崎亜美
ユーミン感性のミックスジュースから、彼女の体験エッセンスを抜いて、そこにメルヘン濃度を5割アップした感じが尾崎亜美(笑)
彼女の感性も歌も昔から好きでした。
彼女はいくつになっても、「女の子」
その少し少女チック、ほのかにメルヘンが根底にあるのが尾崎亜美の世界ですね。
小林麻美を使った資生堂のCMに使われた「マイ・ピュア・レディ」
大好きな曲の一つです。
「オリビアを聴きながら」
杏里が歌って大ヒットしましたが、やはり尾崎亜美が歌う方が断然いいですね。
「春の予感」
この歌を聴くとなんだか心が軽く丸く、色相もパステルトーンに変わっていくような気がします。
確かマルイのTVCMに使われていた曲、「FOR YOU」
これも聴いてると心が温かくなります。
目の細かいフィルターで濾したら小田和正。
ユーミン感性のミックスジュースを寝かせて落ち着かせ、その半分ぐらいを目の細かいフィルターで濾して中性的にしたのがオフコース(笑)
小田和正とユーミンは、ノンビブラートの抑揚の少ない感情表現を抑えた歌い方に共通点があると思います。
歌唱力は小田さんに上がりますけどね(笑)
「さよなら」「秋の気配」「愛を止めないで」「Yes-No」「言葉にできない」などがベスト。
学生時代、田中健に似た親友が狂っていたオフコースを、ユーミンに比べて音も詩も薄い気がすると、少し距離を置いていた僕。
しかし。。。歳ですかね、すごく懐かしくなってきて^ ^;;
「Alexa、オフコースの曲をかけて」と話しかけることが多くなってる今日この頃です。
沈殿物を電解して男性ホルモンを入れたら桑田佳祐?!
ユーミン感性のミックスジュースの沈殿物のみを取り出し、電解して男性ホルモンを注入したら、化学反応が起きて桑田佳祐誕生!って感じは、ちょっと違うか?!(笑)
でも、その天才性では桑田もユーミンも一緒ですよね。
桑田のサザンと世良率いるツイストが一世を風靡していた頃の、週刊誌でのユーミンのインタビューが忘れられません。「そうね、サザンはいずれ私を追い抜いていくでしょうね」
天才は天才の匂いを嗅ぎ分けられるんですね。
「C調言葉にご用心」「いとしのエリー」「Bye Bye My Love」「栞のテーマ」「メロディ」「チャコの海岸物語」「oh!クラウディア」「ミスブランニューデー」。。。
書ききれない数々のハートに響く名曲、どこかブルースな感じも大好きです。
上澄みにシャンパンを垂らしたらParis Match
ユーミン感性のミックスジュースの上澄みだけを集めて、そこにシャンパンをたらしたのがParis Matchの音楽、そして世界観。
ユーミンよりも抽象的な詩の表現が、浅くてもイメージに広がりを持たせ、ボッサ、ジャズベースの音作りが大人感覚に引き上げてます。
聴き飽きも、聴き疲れもしないサウンドと、想像の翼を広げさせる詩が持ち味のユニットです。
「Saturday」「プラネタリュームシンドローム」「アルメリアホテル」は、アーバンでアダルトな彼らの世界観がダイレクトに伝わります。
慰労会 in 2018
イタリアンとコーヒーセミナー
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